どっちもどっち論、略してDD論者は著名人にも多いので実例をどうぞ。

備忘録

どっちもどっち論とは「君はAが悪いっていうかもしれないけど、Bも悪い」という論法で、結局どっちも大差ない、どちらか一方が悪いわけじゃないという結論に持っていきたい時になんかによく使われます。

ただしその人の立ち位置によってDD論者だとされる人のタイプが大きく変わったりもするので、今回はどっちもどっち論の実例も集めてみました。

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リベラル的DD論者と保守的DD論者の違い

DD論者は冷笑系?

「DD論」で検索すると、冷笑系というワードをよく見かけます。
これはどういう意味なのかっていうと「リベラルでも保守でもなく『どっちもどっちじゃん』なんて中立を気取りつつ、議論を冷やかに見下してくる人たち」的な感じ。

リベラル派の人たちの中には「例えば差別的な集団と反差別の集団が議論になった場合、中立の立場の人たちがどっちもどっちで終わらせてしまうのは思考停止に等しい」と怒る人も多い。

「だって差別は100%悪いことで、それに対抗している自分たちは100%正しい」
「だから中立なら自分たちに味方するのが当然なのに、DD論者はそれをせずむしろ呆れてるかのような態度をとる。許せん」

俺が見たところ、これが冷笑系に対するリベラル派のスタンダードな主張。

「絶対的な正義に味方しないのは、中立を装ってはいるけど実は保守派寄りだからだ」という声もあり、保守派そのものより嫌われているケースすらあります。

 

逃げ道としてのDD論

リベラル派がいうどっちもどっち論者が中立者だったのに対し、保守派がいうどっちもどっち論者とはたいていの場合リベラル派その人です。

議論中に使用される場合、「相手に指摘された点についての反論が難しい…けど論破されたと認めたくはない。何となくウヤムヤにしたい」なんて時に逃亡前の一手として使われることが多い。

また何らかの事柄に対してコメントを求められてる場合だと、「擁護のしようがないような事を擁護しないといけない時に、中立っぽいフリをしてどっちもどっちという結論に持っていく」という手法もよくあります。

 

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どっちもどっち論者の実例まとめ

実例を挙げていきます。今後も増える予定あり。

ソウル日本人女性暴行事件での玉川氏の発言

令和元年の8月23日、韓国ソウルで観光に訪れていた20代前半の日本人女性に対し、30代前半の韓国人男性が罵声を浴びせ髪の毛を引っ張る暴行をしたとされる事件についてのコメント。

「暴力なんかは論外ですけど、例えばSNSでも韓国の人が日本の居酒屋に訪ねてきた時に、『韓国人帰れ』みたいなことを言ったみたいな動画もUPされてるみたいですけど、そういうのは恥ずかしいですよね」

8月26日放送のテレ朝モーニングショーにて。
テレビ朝日社員で同番組コメンテーターも務めている玉川徹氏の発言。

要するに何を言ってるのかというと「韓国人が日本人に暴言吐いたって騒いでるけど、日本人だって韓国人に暴言吐いてるでしょ」ってこと。

典型的なDD論=どっちもどっち論です。

しかもそのDD論の根拠として持ち出したのが、
「 韓国の人が日本の居酒屋に訪ねてきた時に、『韓国人帰れ』みたいなことを言ったみたいな動画もUPされてるみたい 」…って。

この短い文内で3つも「~みたい」とか、推測ばかりで1つも確定的な根拠が無い。
ここまで苦しくても、どうしても擁護しないといけない理由でもあるのかな?

辻本清美議員の主張「拉致問題で返せばかり言うのはフェアじゃない」

13歳で拉致された横田めぐみさんをはじめ、数十人~数百人の日本人が連れ去られたとも言われる北朝鮮による組織的な拉致事件。この件に関する驚くべきコメント。

「北朝鮮には補償を何もしていないのだから、そのことをセットにせず『九人、十人返せ』ばかり言ってもフェアじゃない」

2001年11月、cafeglobe.comという女性向け情報ウェブサイト (後に破産・閉鎖) にてインタビュー掲載。

その翌年3月17日、産経新聞により報じられたところによると、

当時社民党の政審会長だった辻本清美氏はこのインタビューで、北朝鮮による拉致が重大な人権侵害かつ国家犯罪であることを指摘しないまま、「拉致問題というのはこれまでにも世界のいろいろなところで起きている」とした上で、拉致問題の解決よりも北朝鮮との国交正常化を優先すべきだと主張。

さらに、「国交正常化の中では戦後補償が出るでしょう。日本はかつて朝鮮半島を植民地にして言葉まで奪ったことに対して、北朝鮮に補償も何もしていないのだから当たり前の話」と述べたとされています。

この発言があった当時は小泉政権。
首相の訪朝が2002年9月、拉致被害者5人の帰国が同10月だからその約一年前。

100歩譲って北朝鮮の人間が言ってるのなら、まだ分かる。
拉致は明確な犯罪行為なわけで、そこを突かれると反論できない。てことは「日本も○○やってたんだから、どっちもどっちじゃん」て方向に話を持っていくしかない。

けれどこの主張をしたのは日本の税金を受け取り日本の為に働くべき国会議員。
これが一番恐ろしいところ。

 

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余談

「DD論者は冷笑系?」の項目で触れた、リベラル派の「俺たち反差別主義者は絶対的に正しいのに」という思想について。

なぜ中立の人が反差別主義者に味方しない、そういうケースが多いのか?
一言でいえば反差別主義者は絶対的正義じゃあないから。

つまり根本的な定義が間違っているから。

なぜそう断言できるのかについては近いうちにまた。

 

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